猛暑の夏にはミストが最適!!

ではなぜ例年、日本の夏は暑くなるのでしょうか？その答えは熱帯の海にあります。

数か月先の天気を考えるとき、日々の低気圧や高気圧では予想ができません。
その代わりに、熱帯の海の緩やかな変化を予想の拠り所にするのです。

その代表的な例が、エルニーニョ現象・ラニーニャ現象というわけです。

■エルニーニョ現象とは？

偏西風の影響で、風が弱いためにペルー沖の海水温が上昇し、逆にインドネシア近辺の海水温が上がらないために冷夏となります。

温度が低いために梅雨が長くなる傾向にあるのも、エルニーニョの特徴です。

■ラニーニャ現象とは？

ラニーニャ現象はエルニーニョ現象と逆で、偏西風が強く吹くためにペルー沖の海水温が低下し、インドネシア近辺の海水温が上昇して夏は暑くなります。

さらにラニーニャの場合は乾燥した空気が日本に流れ込むために、梅雨が短い傾向にあるようです。

2016年は過去最高気温になると予想された通り、かなりの暑さであったことが記憶に新しいことと思います。

気象庁は2016年9月9日にラニーニャ現象が発生したと公式に発表しました。
ラニーニャ現象に限った話ではないのですが、このような気象現象は一度発生すると最大で2年は続くと言われています。

このことから、2017年はラニーニャ現象の煽りを受け、厳しい猛暑に見舞われました。

過去にラニーニャ現象が発生した年、例を挙げると2010年は観測史上最も長く、暑かった年と言われています。

ラニーニャ現象が起きたとき、日本はどのような影響を受けるのでしょうか。

まず、ラニーニャ現象が起きるとインド洋の海面温度が高くなります。
そしてインド洋の海面温度が上昇すると、チベット高気圧が発達してしまうのです。

それだけでなく、ラニーニャ現象によって大気の流れも強化されており、2016年には中国大陸止まりだったチベット高気圧が2017年は西日本上空まで張り出してきました。

日本の夏の高気圧と言えば、皆さんお馴染みの太平洋高気圧ですね。
太平洋高気圧は名前の通り、太平洋上の赤道付近で発生し、大気の流れによって東から西へ流れています。

日本では毎年夏にかけて発達した太平洋高気圧に覆われ、高温になるのですが……
今年はラニーニャ現象の予想が出ています。
ラニーニャ現象は太平洋上で東から西への大気の流れを強くします。
これによって2017年の太平洋高気圧は例年以上に西に流され、西日本上空まで張り出してきました。

例年以上に東側に流れてくるチベット高気圧と、例年以上に西側に流れてくる太平洋高気圧。
この二つが組み合わさると……

日本上空に二つの高気圧が重なってしまうのです。
この『ダブル高気圧』は「夏に羽毛布団を二枚重ねた状態」と表現できると言われています。

これが日本の夏に襲い掛かると言われている超猛暑の正体です。
来る過酷な猛暑に備え、その心構えと対策はしっかりしておきたいですね。